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■ キンキコルリクワガタ飼育記



● はじめに
2005年4月9日、奈良県の某所にクワガタ仲間たちと一緒に採集に出掛けたのだが、この時キンキコルリクワガタの成虫や幼虫も材採集することができた。


採集した成虫を持ち帰りしばらく家で飼育していたが、ルリクワ系のものは前から一度ブリードをしてみたいと思っていたし、よい機会なのでチャレンジすることにした。

キンキコルリクワガタ ♂ キンキコルリクワガタ ♀

実はこういう日のためにブリード用の材を仕込んでいた。

使用する材の種類は現地のブナ材というわけでは無く、オオクワガタなどで使用する通常のクヌギ、コナラ材で容易にショップで入手可能なもの。  ただオオクワで使用する材と違うのは、虫を投入しないマットに2、3ヵ月埋め込んだおいたものを使用するという点。  この手のクワガタは新しい材より少し朽ちた、尚且つ水分を含んだ材が有効だろうという推測の元に、こういう仕込みをしていたわけである。


この方法は、以前オークションで手に入れたシコクルリクワガタ(旧ニセコルリ)のブリードにチャレンジした時にも用いたが、残念ながらこの時は失敗してしまった。

シコクルリクワガタ 2、3ヵ月寝かせた材 産卵セットはこんな感じ


産卵材の仕込みのアイデアは自分でも結構イケルと思っていたし、シコクルリクワガタがまったく産卵もしなかったのはショックだった。

まあ元々シコクルリクワガタは、ルリクワ系の中でもブリードが難しいと言われていただけに、 今回チャレンジするキンキコルリクワガタのブリードで再チャレンジしてみたいと思う。 

この方法がうまくいくかどうか、自分自身とても興味深くまた楽しみでもある。



● 2005年4月20日
2005年4月9日に奈良県で採集したキンキコルリクワガタの産卵セットを組むことにする。



まずは寝かせていた材をマットより取り出す。 右側3本はいい具合に朽ちている。


この日のためにプリンカップで雌雄ペアを飼育していた。 交尾も何度もしているのであとは環境さえ整えば産んでくれるはず・・・




産卵セットはいたってシンプル。 シコクルリクワガタの時とまったく同じ方法で、ケースにはマットを入れず濡れたティッシュを敷きその上に材をゴロンと入れただけのもの。

産卵すれば下にオガクズが落ちているのが観察しやすいため、こういうシンプルなセットを組んでみたのだがキンキコルリクワガタはちゃんと産んでくれるのだろうか?



● 2005年4月21日

産卵セットには昆虫ゼリーを入れている。


自然界ではブナの新芽などを齧っているが、昆虫ゼリーも入れておけば舐めている。


これは単に水分補給のためなのかわからないが、わざわざゼリーに登りついて舐めていることを思えばエサとして食しているのだろう。


それに延命させるためにもゼリーは入れておいたほうがいいようにも思う。







● 2005年4月25日
産卵セットを覗いてみたらあの独特の産卵痕を発見。 前回失敗していたので心配していたがどうやら産んでくれているようだ。


この調子でベタベタと産卵痕がつくことを願う。



● 2005年5月1日
嬉しいことに産卵痕がベタベタとついている。 これは期待できそう!





これでしばらく様子をみよう。 幼虫で割り出すか、そのまま材飼育で放っておくか・・・ また考えよう。



● 2005年9月8日
結局この日まで材割せずにいたが、気になったので割り出しを行った。

ただまったく放っておいたわけではなく、材割はしないと決めた時に材の乾燥を防ぐため埋め込みマットを入れて材を埋め込んでおいた。



そして材を割り出していくと・・・


ちょっと割り出しただけで成虫が出てきた。 そして蛹も出てきた。 さらに・・・







出てくるわ出てくるわ。 中には蛹で★になっていたものも居たがその殆どは順調にいってるようだ。

ちなみにこれ以降の累代飼育にはチャレンジしなかったが、とりあえず産卵から羽化まで持って行けたので一応ブリード成功と言ってもいいのかな。






● 最後に
この私のいい加減な飼育法でも産卵、羽化まで持って行けたので、ルリクワ系の中でもキンキコルリクワガタのブリードは比較的簡単という印象。 

ここで私の思うポイントは2つ。 「産卵させる材」「夏場を乗り切る」  これに尽きると思います。

産卵させる材については、今回私が準備した方法以外にもあるかもしれませんが、ほどよく朽ちた、そしてほどよく水分を含んでいるというのが条件ではないでしょうか?

あとキンキコルリクワガタは標高の高いところのクワガタですから、やはり夏場の気温には気をつけなければいけないと思います。

この時はクーラーで室温の管理をしていたので無事夏をのりきることができましたが、普通の部屋に置いておけば日本の夏はかなりつらいと思います。

以上、これからキンキコルリクワガタをはじめルリクワ系を飼育をしてみようという方にとってほんの少しでもお役にたてれば幸いです。






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