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小学生の頃、夏になると裏山でよくクワガタ採集をしたものでした。
ふだん早起きは苦手な方ですが、この時ばかりは早朝から起きて山に入っていました。
そして私しか知らない秘密の場所で大きなノコギリクワガタを見つけた時は、それはもう嬉しかったものです。
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木の根本辺りの葉っぱをどけると大きなヒラタクワガタが出てきたり、
木を蹴ってミヤマクワガタ、ノコギリクワガタがボタボタと落ちてきた時も凄く興奮しました。
時には山犬4匹に追いかけられたこともありましたが、それさえも今では楽しい想い出として残っています。
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しかしその当時、オオクワガタはついに採集することは出来ませんでした。
「どこどこに居るらしい」とかという噂を聞いては、
自転車に乗って遠出をしたこともありましが、結局それは叶わぬ夢のままでした。
それでも子供の頃はノコギリクワガタが一番好きだったので、裏山での採集でわりと満足はしていました。
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月日が流れ大人になった私は、ある日熱帯魚のショップで出会ったオオクワガタがキッカケで、クワガタの飼育にハマってしまいました。
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子供の頃は、クワガタは買うものではなく採るものだと思っていたし、
それまではクワガタを購入するという事自体、正直カッコ悪いと思っていました。
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しかしショップで実際にオオクワガタを目の前にして、もう我慢なりませんでした。
まだ少しオオクワガタも高価でしたが思い切って買ってみました。
大人となり社会生活の中で考え方も変わり、クワガタを買うということにも抵抗が少なくなってきていたんですね。
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というわけで、久しぶりのクワガタ飼育で気合いが入り、インターネットや書籍などを見ていると子供の頃ずいぶん間違っていた飼育をしていたものだと思いました。
エサといえば当たり前のようにスイカのヘタを与えたりしていましたから・・・(汗)
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そしてまさにその時期というのは、図鑑でしか見たことが無かった外国産クワガタの生体が
国内に入ってくるようになった時期と重なり、ますますクワガタにのめり込んでいきました。
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しかし飼育だけでは何だかもの足りない・・・ 「採集に行きたい!」という気持ちが必然的にわいてくるようになりました。
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採集に行きたい気持ちはあるのだけれど、もういい大人(おっさん)です。
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「今さらクワガタ採集か?」なんて少し躊躇もしてしまいました。
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「いい大人が里山でうろうろしていたら、変なおじさんと間違われたら困るし・・・」
そんな気持ちが強くて、実際のところは採集に行きたいけれど、なかなか実行出来ないでいたのです。
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しかし行きたい気持ちは抑えることは出来ません。 思い切って子供の頃に採集していたある場所に行ってみることにしました。
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昔、採集していた場所の大半は立ち入り禁止となっています。 またそんな場所に限ってよい場所だったりします。
子供の頃はそんなことお構いなしでしたが、さすがにそれは出来ません。 とりあえず無難な場所へ行ってみました。
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久しぶりに行ったその場所はすっかり変わってました。
クワガタがよくついていたと記憶していた木の姿は無く、辺りの様子もすっかり変わっていて何だかとても淋しい気持ちになりました。
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それでもまだ木はいくつか残っていたので、とりあえず樹液がわいていないかチェックすることにしました。
するといい感じのウロがあって樹液のわいている木を発見し、そお~っとウロを覗いてみると小さいけれどクワガタらしき虫がいます。
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落ちていた小枝で掻き出してみると、コクワガタの極小オスが出てきました。
さらにもう1頭、そしてもう1頭と・・・ コクワガタばかりでしたが、とりあえずこれが私の10数年ぶりのクワガタ採集となりました。
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この時のワクワク、ドキドキする気持ちは何だか懐かしくて、童心にかえったように夢中にもなれました。
こんな気持ちになれたのは本当に久しぶりで、いつの間にか何処かに忘れてしまっていたような気がします。
これがキッカケで再びクワガタ採集へ行くようになりました。
やっぱり、いつまでたってもこういうのが好きなんでしょうね。
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忘れ物を探して、これからも採集に行こうと思います。
図鑑でしか見たことしかなく、子供の頃には採集することの出来なかったクワガタ達もいつか採集してみたいと思っています。
そしてもしその時が来たら、再びワクワク、ドキドキする気持ちになれるんでしょうね。
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