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2003年 9月28日 ヒメオオクワガタを求めて

■ はじめに

 今年こそヒメオオクワガタを採集してみたい。 ヒメオオ以外の高山種もいろいろ採集してみたいのですが、 「やっぱりヒメオオ採集へは行っとかなあかんでしょ。」 そんな思いがこのところ強くなっていました。  ヤナギにつくヒメオオを実際にこの目で見てみたい。
 コルリ採集でお世話になったKさんと、一度行ってみようかという話が出ていたのですが、 仕事が忙しかったり機会に恵まれなくて、今年はもう無理かなと半分以上あきらめていました。

 そんな9月も終わりとなる頃、Kさんから  「ちょっと時間できたので、ヒメオオ行ってみません?」というお誘いを受けました。  樹上でのヒメオオ採集の時期としては、かなりギリギリだったのですが、  もちろん私は二つ返事で「行きます」と。

 目的場所は京都の某所。 ここは他の高山種も採集できるそうだけど、時期としてはかなり外れてしまっている。  ヒメオオ自体も個体数はかなり少ないらしいが、実際に採集実績もあるわけでKさんの知り合いの方も実際目撃しているらしい。
 しかし9月も最後の日曜日、果たしてヒメオオは見られるのだろうか?

 「う~ん条件は厳しそうだ・・・」



■ 秋晴れの陽気



このような場所は本当に心地良い


 当日Kさんはお子さん連れで、3人での出撃となった。 目的地も近くなった頃、車の前を何か小さなものが横切りました。

 「リスや!」

野生のリスはじめて見ました。 何かしら感慨深いものがありました。

 「自然や~」

 目的地手前で車を降りてそこから林道へ向かって歩く。  まだ紅葉の季節ではないが、あたりはすっかり秋めいている様子。 果たしてヒメオオはいるのだろうか?

 林道を歩いている途中、徐ろにKさんが「アサギマダラや!」と叫び、Kさんは網を持ってダッシュ!   見ればフワリフワリ優雅に蝶が飛んでいる。 Kさんは蝶専門の方なのです。  そしてお子さんも網を持ってダッシュ。 「さすが親子・・・」

 このアサギマダラの写真を撮るの忘れてましたが、なんとも綺麗な蝶でした。  パタパタ飛ぶのではなくフワリフワリと飛んでいました。   調べてみると季節により長距離を移動する蝶として有名で、時には海の上を渡るらしいです。

 写真を撮ってなかったのが残念です。 興味があれば「アサギマダラ」で検索かけてください。



■ ブナ林へ

 ヒメオオが見られるのポイントというのは、ブナやミズナラがあって、ヤナギのあるつまり沢のような場所。  ただそれだけを頼りに散策していました。 今回は、この場所でヒメオオ採れるという詳細な情報は一切無かったので とりあえずヒメオオの居そうな環境を探そうと、まずそれが最初の目的でした。 こんな漠然としていていいのだろうか?

 林道をしばらく歩いていると途中、登山者とすれ違う。 「こんにちは。」 山で会うと知らない人でも挨拶をするのが 山の常識である。 そして時には思わぬ情報も得られるかも知れない。  その人が言うにはもう少しでブナ林があるそうだ。 「さあいよいよ来たぞ。」


 いよいよブナの原生林へ着いた。 「さあてヤナギは何処?」 とりあえず川や沢を探さないと。  ブナも見られましたがミズナラもあって、もう少し早く来ていればオニクワあたりも期待出来たのだろうかと思いつつ散策へ。





早速のお出迎え!? 赤くはなかったけどヤマカガシかな?



■ ヤナギを求めて

 しばらくブナ林を歩くもヤナギが見あたりません。 川の音が遠くに聞えてるけどかなり急斜面の下の方から・・・  とりあえず川や水が近くにあるところを探した方がよいだろうということで、林道をひたすらと歩きます。

 しかしあちらこちらにいい感じの倒木があります。 しかし季節柄、材割り採集まだだろうと用意はしてなかったです。

 「こんな中にオニやルリとかおらんかな~。 マダラやマグソとかもいてるらしいし」

 ルリクワの産卵痕は特徴あるので一応気にしながら落ちている材を観察しながら散策をしてると、 紫の綺麗な花が密生していました。 Kさんがそこで・・・

 「これ、もしかしてトリカブトちゃう?」

私はぜんぜん詳しくないのですが、Kさんは蝶もそうですが植物についてもいろいろ詳しい方なので、多分そうなのかもしれません。  そこから少し歩いて何か動物のような足跡も発見。 鹿かイノシシかな? 大きさからして熊ではないでしょう。  そして少し進むと直径50~80cmくらいの何かが穴を掘った痕が・・・ やっぱりイノシシかな・・・?



イノシシの足跡?


トリカブトなのかな?


 「う~ん、こっちにもヤナギは無い・・・」 「とにかくヤナギを見つけよう」

いつの間にかヒメオオ探しのはずがヤナギ探しに・・・

 ここに来るまでの知識として、昔は多くのヤナギがあったものの川の氾濫で大半が壊滅状態になったという話を 知っていましたが、実際に来てみてそれを痛感し始めていました。 本当にヤナギが見つけられません。

「しかし、きっと何処かにあるはず・・・」

そんな希望の念を抱いて散策をしていました。




■ 川発見、そして・・・

 しばらく散策を続けて、だんだん水の音が近くに聞えてくるようになりました。 そして遂に川を発見!  果たしてヤナギはあるのだろうか?



おぉ~! なかなかいい環境じゃないですか!!


 「さてヤナギは・・・あれ? ん??? ヤナギは???」

ミズナラはあちらこちらに見られますが、ヤナギが見あたりません。

 「これでヤナギがあれば最高なんだけどなぁ」

 そんなシチュエーションの中で、一応樹の細枝とかチェック。  しかしここでも結局は期待のヒメオオの姿は見ることはできませんでした。

「けど、オニクワとか他の種類なら季節が違えばいるのと違うかな?」

 そうこうしているうちに、そろそろ散策も終了の時を迎え、この日は、「はじめてのヒメオオ採集」 というわけにはいきませんでした。 


■ いつかはきっとヒメオオ採集



山の天気は変わりやすいと言うが・・・


 帰りは、空がだんだん黒い雲に覆われて雨が落ちてきました。 今日は一日晴れの予報でしたが・・・  山の天気は変わりやすいと言いいますが、まさにそのとおりですね。

 結局、この日はボウズという何とも残念な結果でしたが、私自身なかなか楽しい散策でした。  こういう環境へは私一人ではなかなか来る機会がないし、またこういう場所は本当に自然を感じることのできる 素晴らしい環境で、たとえクワガタが採れなくてもまた来てみたいという気持ちになります。

 しかしながらやっぱりヒメオオ採集してみたいです。 いつかはきっと・・・

 帰りの車中でKさんと話していて、「やっぱり採集した人と一緒に行かないとなかなか難しいね」という結論に達しました。  確かに私もKさんもまったくヒメオオを採集したことが無く、たとえ漠然とそのあたりで採れるということを知っていても、 実際どんなふうに採れるのか体験していないので見落としなどもあったかもしれません。  実際、ヒメオオはヤナギだけにつくというわけでもなさそうなので・・・

 蝶屋さんと甲虫屋さんでは同じ山に入っても見る視点が違うから、見えてくる虫も違うといつもKさんと話しているのですが、 まさにそんな感じだったのでしょう。 もしかしたらすぐ側にヒメオオがいてたのかもしれません。

 そしてヒメオオクワを求めるなら、やはりある程度の下調べは必要だなということを痛感しました。  本やネットで見ているだけでなく実際に体験しないと判らないこともありますし・・・  もう少し修行をしないとね。 いつかヒメオオを採集する日を夢見て・・・


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