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2003年 5月3日 はじめてのコルリ採集

■ はじめに



コルリクワガタはこんな標高の高いところに棲息する


 コルリクワガタは、標高1000mあたりのブナの新芽に飛んでくることが知られています。  材割り採集という方法もありますが新芽採集はそれとはまた違って、ブナの新芽が芽吹く頃、 自然の中でコルリの生態をじかに観察できるので、以前からずっと機会があれば、是非一度は 行ってみたいと思っていました。
 しかし、私は車に乗ってませんので、標高1000mなんてなかなか行くことなんて無く、 まだ高地性のクワガタ採集すら経験のない私はなかば夢物語とあきらめていました。

 けれど今年、その機会がやってきました。  仕事先に出入りされている方で蝶の採集・標本をされてるKさんがギフチョウと同じ場所で 「コルリが採れるよ」ということで誘っていただき、今回はじめてコルリを採集する機会が訪れました。

 ブナの新芽が芽吹くのは、場所やその年によっても違いますが、関西ではだいたい5月初旬~中旬くらい。  コルリの新芽採集はタイミングが大事で、仕事をしていると休みにしか行くことができませんし、 ヘタをするとそのタイミングを逃してしまうなんてことにもなりかねません。  それ以上に天候も左右してよく晴れた日でないと難しいとのことです。  しかし、この条件がバッチリあえばタコ採れも夢ではありません。 実際この日行くという場所は、 ちょっと有名なポイントらしく1本の木でたくさん採れるということなので期待がふくらみます。

 そして気になる天気は予報では晴れ! ますます期待がふくらんできます。  ただ、当初5月中旬に予定されていたらしく、もしかしたら少しだけ早いかもということでしたが、 もう連れて行ってもらえるだけで私はじゅうぶんです。 しかしまぁ採れるに越したことはありませんけど・・・(^_^;


■ 快晴 絶好の天気

 前日、意気込む私は仕事の帰りホームセンターに立ち寄り、「明日もしかしたら材割りなんかもできるかも」とか思い、ナタ(ミニ)や 軍手、それにタコ採れしたらと工具ケース(ルアーケースみたいな)を買い込みました。

 そして当日朝5時にKさんと待ち合わせて、私はいそいそと助手席に乗り込みそのまま目的地に直行。  途中コンビニでお茶や水、食事など調達しいざ山へ。  場所は兵庫県の某所で兵庫と鳥取の県境あたりのところ。 Kさんによると29日には、まだ雪が残っていて途中から車がはいれなかった とのことですが、このゴールデンウィークはよい天気が続きそうだったので大丈夫かなと期待して・・・  現地に着いたのは9時を少し過ぎていました。



上の方にはまだ少し雪があるものの、空は雲一つ無い青空



 まずはギフチョウのポイントです。
少し丘を登り高台へ。 「ヒぃーヒぃー」 
なんと私は既に息が・・・(^_^; 普段、デスクワークで運動不足なのはわかっていますが、これくらいで こんな息が上がろうとは・・・歳をとるというのは恐い・・・

 高台へ着くやいなや、Kさんいきなりダッシュ! 網をふりかざし、1頭目のギフチョウGET! 「はやっ!」
けどちょっとボロ(羽がボロボロになっている)で、完品で無かった様子です。  そのままKさんはギフチョウを探索してあちらこちらへ・・・


ユリ科の一種?

 Kさんに網を借り、私もギフチョウを狙ってみます。  「ギフチョウやぁ~い」 そんな感じでキョロキョロあたりを探していると目の前を何かがフワフワ~
 「おぉ ギフチョウや~!!」 すかざず私もダッシュ! 
「ん? 足が着いていかないぞぉ~」 そして網を振りかざし見事空振り。  その反動で私は横転し、そして斜面に体を預けそのままズルズル・・・

 そうこうしているうちに私も初めてギフチョウをGET! しかし羽がかなりボロボロでそのままリリース。  結局私は3頭GETしたのでした。 やみつきになるかも・・・
蝶の世界にもハマるのか? いやいや今はクワガタだけで イッパイ イッパイ です(^-^;



ギフチョウに魅了されている方は多い


 そして時間も午前9時半をまわった頃、Kさんが「そろそろコルリ行こうか~」。
さあ いよいよ私にとってはじめてのコルリ採集です! 「いっぱい採れるといいなぁ~」



■ 行く手を阻む雪

 コルリのポイントは、ギフチョウのポイントからさらに上のほうで、雪がなかったらすぐ側まで車をつけて、 登るのはちょっとだけとのことです。 よくいろいろな方の採集記など拝見していると、 何キロ歩いたとか道なき道を進んだとかで、ちょっとは覚悟しないといけないかなぁと思ってたのですが、 「そりゃ~楽でいいやん」。

 しかし、自然はそう甘くは無かったです・・・(^_^;
目的の場所に車で向かっていくと、なんだか上の方が白い・・・
さらに進んでいくとついに道が雪で覆われていて、しかも片側が断崖絶壁というのが大袈裟でないくらいの斜面。

 雪はどうもそのあたりだけが日当たりが悪く残っているようでしたが、車ではもうこれ以上進めませんので、 そこで止めてあとは徒歩でそのポイントまで行くことに。



行く手を阻む雪


 何度もズルズル雪の斜面を転びかけながらも、なんとか道をひたすら歩きポイントへ向かう。

 ポイントも近くなったところではもう雪もなくなっていましたが、途中、落石がごろごろ転がっていたりしました。 きっと雪がとける時に、一緒に崩落してきたんでしょうね。

 そしてようやくコルリ採集ポイントにたどり着きました。




■ コルリ採集ポイントにて

 ようやくコルリのポイントへ到着しました。 ただ気になるのはまだ少し早いのか?ということです。  ここへ来る途中のブナは新芽が吹いてましたが、中にはもう開いていた木もありましたが、はたしてどうでしょうか・・・



目的の木は、少し早かったか・・・


 「あぁ~ やっぱりちょっとだけ早かったのかぁ~」
目的の木は、まだ芽吹いてない部分が多い。 あと2、3日もすれば・・・ いやあと1日で芽吹くかといった具合でしょうか。 くぅ~残念。

 この木はわりと背が低く、観察もしやすくてよかったのですが、 ガックリしても仕方ないので、他の木を見てみることに。


 いい感じに芽吹きしている木が何本かあります。 そしてよく見てみると目的の木も上の方は少し芽吹いています。  とりあえずこの場所で狙ってみることにしました。

 この時点で10時半くらいだったでしょうか?  ここでKさんは先程のギフチョウのポイントへ戻って行かれ、1時頃までそちらでギフチョウを狙ってくるとのことでした。  熊の出現もあるという場所だったので、一人で少し心細かったのですが(^_^;   持っていったラジオで競馬を聞きながらコルリの飛来を待つことに・・・

 Kさんが行かれてすぐ、鈴の音が聞こえ、そしてこちらへ近づいてきました。  そちらの方へ目をやると、他の採集者とおぼしき人が背の高い網でブナの新芽をスウィーピングしばがらこちらへ。

私   : 「どうも おはようございます」
採集者 : 「コルリですか?」
私   : 「そうです。 でもコルリ採集、はじめてなんです」
採集者 : 「この木いいですよぉ~ 去年1日で50頭とれましたよ」
私   : 「え~! 本当ですか? 凄いですね~」

 そんな会話をしていて、その方は私のちょっと後ろのブナの新芽をスウィーピング。
と思ったら・・・

採集者 : 「とれたよぉ~」
私   : 「え~~~?」

 思わず駆け寄って、網をのぞき込むとそこにはブルーっぽいコルリが!

  「はやっ!」

 いろいろ話を聞いていると、その方は結構ベテランの採集者の方のようで昨年も200頭を採集されたそうです。  採集のコツなどアドバイスまでしていただきました。m(_ _)m
 そしてそのコルリをGETされるとすぐに、「子供待たせてるから がんばってねぇ~」とその場を去って行かれました。

 また一人取り残された私はちょっと焦りましたが、「やっぱりここにはいる」という確信を持つことができ、 あとは根比べと言い聞かせ、とにかくじっと新芽に目を凝らして待つことに。

 それからいくらか時間が経ち、それまで何度か飛来してきた虫を確認しては 網をかぶせ揺するものの羽アリ?やハエ、コメツキ、名も知らない甲虫・・・と。  再び焦り始め、なかばヤケクソ気味で飛んできた虫を狙ってスウィーピングし網を見てみると、 そこにはグリーンぽく輝くコルリがいました。  ようやく待望の1頭目をGETすることができました。



これが最初に採れた記念のコルリクワガタ


 とにかく初めてのコルリGETでめちゃ嬉しかったです。  それから時間の経つのも忘れひたすら新芽に目を凝らし、ある時は新芽を揺すってみてGETできたのは4頭。
 「まぁボウズでないのでいいか(^_^;」と言い聞かせながらブナの新芽に目をやって数時間が経ち、Kさんが戻ってこられました。  「もう1時か・・・早いなぁ」

 Kさんが戻ってこられてから2時半頃までで1頭GETするものの結局は♂4頭♀1頭の合計5頭だけの採集となりました。  タコ採れするような時は1日中採れるのかもしれませんが、どうも午前中の10時~12時くらいがベストなんではないかなぁと 思いました。 (勝手な推測なので間違っていたらごめんなさい)

 しかしコルリクワガタ(これはルリクワガタ全般に言えることですが)って実際に見ると本当に小さいクワガタなんですね~  ネブトを初めて採った時も小さいと思いましたが、こいつはそれ以上に小さい。  しかも多分知らない人が見ると「これがクワガタ?」と思うでしょうね。  これが3~4cmあればもっと人気があるのではないかと思うのですが・・・  けれどこの大きさだからまたいいのかもしれません。



成果は4♂1♀の計5頭 数は少ないながらも新芽採集をじゅうぶん楽しめました



■ またいつか行ってみたい



雪解け水がこのような素晴らしい景色作り出しているのかな


 今回はじめてコルリクワガタの採集に行ってとてもいい経験をしました。  この地で採集できるコルリは、いわゆるキンキコルリと呼ばれる種類です。  ルリクワの種類は多く、まだまだその生態が解明されてない部分もあるけど、とても魅力的なクワガタです。

 今回の採集ではコルリ採集に夢中になってしまい、時間があっという間にたちました。  他の高地性の小型クワが出てこないかなぁと材割り用にナタを持ってきてましたが、少し叩いてみただけで 気はぜんぜんそっちには向いてませんでした。 ですのでこちらの成果は無しですが、それだけコルリ採集は 私を夢中にさせるものでした。

 またこのような機会があれば是非行きたいと思います。 その時はタコ採れを味わってみたいですね。  ルリクワの他の種類やヒメオオクワ、オニクワやツヤハダなんて是非採集してみたいです。

 最後に、このような素晴らしい場所へ快く連れて行ってくださいましたKさんに感謝したいと思います。  ギフチョウの採集も経験でしたし、本当に有意義な1日でした。

 Kさん運転お疲れさまでした。 そしてありがとうございました。m(_ _)m また何処かいきましょうね(^_-)


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