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時に鉈や斧などで木に傷をつけてあるのを見ることがあります。
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樹液を出そうとしてのことか、あるいは幼虫を採集しようとしてのことか、わかりませんが、生きている木に傷をつけることはしないで欲しいと願うばかりです。
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ここにはネブトが入ってた樹皮がありました |
ここも樹皮が剥がされてしまっています |
たとえば樹液を出そうと人為的に木に傷をつけて、樹液が出たとしてもそれは一時的なものでしかないし、
毎年樹液が出るような木には、ボクトウガという蛾の幼虫が生息しており、実はコイツが樹液を出すのに一役買ってくれているのです。
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ボクトウガの幼虫が複雑な坑道を樹皮下につくり、掘り進むことで樹液の分泌が促され、樹液が湧くという状態になります。
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驚くべきことに実はこれはボクトウガの幼虫が、樹液に惹かれてやってくる小さな昆虫を食べるためにわざとやっているらしいのです。
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すこしボケてますが、これがボクトウガの幼虫 |
樹液を湧かせるのは、この方にまかせましょう |
逆にいえば、ボクトウガの幼虫が昆虫達の樹液酒場を作り出しているわけです。
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木を傷つけてしまうということは、ボクトウガの幼虫の生息をも脅かし、樹液の出ない木になってしまうかもしれないのです。
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上記の木に傷をつけると同じような行為ですが、こちらはあきらかにクワガタが潜んでいたと思われる樹洞や樹皮の隙間が剥がされていたりすることがあります。
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確かにその時はそこに潜んでいたクワガタは採集できたかもしれません。
けれどちょっと考えて下さい。そこにクワガタが居るということは、そこがクワガタにとって居心地のいい場所であり、そのままにしておけば、またそこにやってくるということを・・・
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その居心地のいい場所を剥す、あるいは破壊したりするという行為は、採集できる場所を失くしてしまっていると同時に自然破壊もしているわけです。
棲み家を失ったクワガタはもう二度とやって来ないでしょうし、もしそこで樹液も出ていたとしたら樹皮や樹洞を剥がすことによって樹液も渇いてしまうでしょう。
時にはそれがキッカケで木が枯れてしまうかもしれません。
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私の経験ですが、いつも楽しみに採集していたネブトクワガタのよく入っている樹皮が、ある日突然、剥がされてしまったことがありました。
またオオクワガタが採れた樹皮もある日剥がされていたりということがあり、ともにそこではもう採れなくなってしまいました。
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確かに樹皮下や樹洞に潜んでいるクワガタを樹皮を剥がさないで採るのは難しいことかもしれませんが、
木を傷つけないで掻き出し棒などを使って採る方法もあります。
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長時間かけて掻き出し採集できた時の嬉しさとか、数時間格闘しても採集できなかった悔しさとか、それも採集する楽しみの一部であると思うのですが・・・
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もう二度と行かない場所なので、樹皮なんか剥がしたり木を傷つけてしまってもいいという考え方をする人を私は好ましく思いません。
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私自身、自然の樹液を狙って採集するのでトラップを仕掛けたことは殆どありませんが、時にトラップが仕掛けられたりするのを見掛けたりします。
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いったいいつ仕掛けたのか、カラカラに乾いたストッキングが木に巻きつけてあったのを実際に見たことがあります。
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これも最低限のマナーだと思うのですが、自分の仕掛けたトラップは責任をもって回収しておいてもらいたいものです。
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採集へ行くと使い古しの産卵木やマットなどが、捨てられているのを見掛けることがあります。
これは土に返るからいいじゃないかという意見もあるでしょう。
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しかしもしその捨てた産卵木やマットに幼虫が入っていると、それは放虫ということになってしまいます。やはりそれはNGと思います。それが外国産ならさらにタチが悪いです。
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最近、日本の山で外国産のクワガタが採集されたという話を聞いたりします。
採集されているのは成虫だけでなく幼虫でも採集されているようで、そうなれば日本のクワガタムシの生態系を大きく狂わしてしまうと言っても過言ではありません。
放虫は絶対にやめてもらいたいです。
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そしてもっとタチが悪いのがオオクワガタの放虫です。
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何故かと言うと、昨今のオオクワガタには一部に雑種疑惑があり、極太と言う名のもとに、中国ホーペ、台湾オオクワ、グランディスなどとの雑種が出回っていると言われています。
(当然、極太といわれるオオクワガタがすべてそういうわけでは無いし、本物の極太オオクワにしたらえらい迷惑な話でしょう。)
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実際のところ、これらは交配してしまうようなので、もしこれらの雑種が放たれ、野外で本物のオオクワガと交配すれば・・・
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考えただけで恐ろしくなりますが、既にそういうことが起こっているかもしれません。
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特に中国ホーペなんて、個人的には国産のオオクワと完璧に見分けることなんてできないと思っています。
もし中国ホーペが放虫されてしまうと、それがオオクワガタとしていつの日か再び採集されるなんてことが起こるとも限りませんので、絶対にやめてもらいたいです。
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外産の死骸が産卵木とともに捨てられてました |
鈴虫用のマットも捨てられていました |
不法投棄などもってのほかですが、採集や散策へ出かけると残念なことによく目にします。
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緑の自然の中に、そこには似つかわしくない家庭ごみの醜さといったら・・・
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少し前に来た時はこんなものなかったのに・・・ |
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