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ネブトクワガタ (本土ネブト) |
Aegus laevicollis subnitidus Waterhouse,1873 |
ネブトクワガタの♂ (2003.8 京都市某所にて採集) |
ネブトクワガタの♀ (2003.8 京都市某所にて採集) |
ネブトクワガタは、内歯がオオクワガタに似ているのでもう少しサイズが大きければ人気がでるのでは?とも言われますが、
小さいけれどもそのフォルムは非常にカッコよく、そして時にはとてもカワイイやつなのです。
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ネブトクワガタは大きくても30mmくらいの小型のクワガタで、北海道、東北北部を除き日本全土に広く分布しています。
その特徴はオス、メス共に上翅にスジ状の点刻列を持ち、同じようなスジ状の上翅を持つ小型種のチビクワガタや
ルイスツノヒョウタンクワガタ、ツヤハダクワガタと比べてもは体型も横幅があります。
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オスは湾曲した大アゴの基部に第一内歯があり、さらに前方に少し上向きの第二内歯を持っています。
この第二内歯は大型個体になるにつれ、大アゴ中央部に位置するようになります。
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この様な個体は小型といえども大変迫力を感じますし、よく見ると結構イケてるクワガタなのです。
ただ、小型になるにつれこの第二内歯は大アゴの付け根側に位置するようになり、極小サイズになるとこの第二内歯は完全に消えてしまいます。
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ネブトクワガタは、6月~9月になると樹液のわいたクヌギ、ナラ(他、シイ、カシ等)で採集することができます。
ただし樹液がわいているからといって必ずそこで採れるわけでは無く、ネブトクワガタはちょっと好みがうるさいクワガタなのです。
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樹液がダラダラとわいて、しかも樹液が発酵したような木が好みで、棲息地もかなりピンポイントでいることが少なくはありません。
それもネブトクワガタの生態に依るところが大きいのではないでしょうか?
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ネブトクワガタは、他のクワガタが利用しない松などの針葉樹のフレーク状の朽ち木や竹などの腐葉土中に産卵することが知られています。
しかしながら松しかないような針葉樹林や竹しか無いような竹林にはいません。そこには成虫のエサとなる樹液のでるような広葉樹林が近くに無いといけません。
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ただしそのような環境であれば必ずネブトクワガタがいるというわけでも無く、実際私は子供の頃、山の近くに住んでいてそういう条件の場所もたくさんありましたが、
ネブトクワガタをつかまえた経験は1度も無かったのです。
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ネブトクワガタは何処にでもいるようで何処にでもいないクワガタだと思います。
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ネブトクワガタは、まれに灯火にも飛んでくるようですが基本的にはあまり飛ばないクワガタです。
そのことから発生地での移動範囲はそんなに広くないと思われます。
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しかもネブトクワガタのメスは多産と言われています。あの小さな身体で1頭のメスが100個以上も卵を産む場合もあるそうです。
ですからネブトクワガタの発生する場所を見つけられれば、もしかするとそこはネブト天国かも知れません。
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